(公財)日本美術刀剣保存協会 第18回特別重要刀剣指定 刀 無銘 兼光詳細刃長二尺二寸三分(67.65㎝)反り五分六厘 (1.7㎝)元幅一寸強 (3.05㎝)先幅八分二厘 (2.5㎝) 刀 無銘 兼光 ※価格等の詳細はお問い合わせください (公財)日本美術刀剣保存協会 第18回特別重要刀剣指定 備前長船派の嫡流は鎌倉時代中期の光忠に始まり長光、景光そして兼光へと継承されています。 兼光の作刀年紀は鎌倉時代末期の元享から南北朝期の貞治に及ぶ約45年間の長きに亘っている。 作風は南北朝期の康永頃までは尋常な体配に角具の目や片落ち具の目のつれたものや、直刃調の刃文を焼き父景光によく似た作風であるが、貞和、観応頃より大柄になり角具の目主張の乱れとは別に従来にないおおどかな湾れ調の刃文が始まる。この湾れの作域は文和、延文頃に最も多く見られ沸も強調していることから世に相伝備前称されている。本作は延文・貞治型の豪壮な体配に、板目に杢が交じり総体的に練れた鍛えを見せ、地沸が微塵に厚くつき地景入り乱れ映りが立ち、刃中は中直刃調に角具の目、片落ち具の目の刃等が交じり総じて逆がかり、足、逆足、葉が盛んに入り匂口が締りごころに小沸がつく。帽子は先が尖って返るなど南北朝時代盛期の兼光の典型的な作域をあらわしている。 地刃共に頗る健体で肉置き豊かであり同作極めの中でも出色の出来映えを示しており、迫力があり貫禄充分である。 尚、鞘書は明治25年6月本阿弥長識67歳の時の物で”号弥太郎坊”と記されているがその由来は現在不明である。 拡大する 拡大する 拡大する 拡大する 拡大する 拡大する 拡大する 拡大する 拡大する 拡大する 拡大する 拡大する 刀剣一覧