後藤家初代祐乗は日本彫物の元祖と仰がれ、古今独歩の鏨師と賞賛されている。将軍足利義政に仕え東山文化の一翼を担い、その作品も東山御物として数多く取り上げられている。
 本作は金などは使わずに赤銅のみで上手に果実を表現していて、十四代光守が極めて裏彫をしている格調の高さがうかがえる祐乗の優品である。